【甲州街道】

甲州街道(江戸時代は甲州道中と呼ばれていた)は徳川家康が制定した五街道(東海道、中山道、甲州道中、奥州道中、日光道中)の中でも地味な存在であるが、小仏峠・笹子峠を越え、韮崎の七里岩絶壁を遠望し、造り酒屋を堪能し、諏訪湖を眺めて中山道の下諏訪宿へ55里219km四十四次の道中。 3軒の本陣建物が残っており、遺跡・遺構も結構多い。 景色の良さも見逃せない街道である。

第5日目
大月宿〜丸山〜白野宿〜笹子駅〜笹子峠〜大和村〜勝沼宿〜JR勝沼ぶどう郷駅

月 日; 2010年1月3日(日)、晴れ
区 間; 大月宿(95.6km)ー勝沼宿(124.6km)
時 間; 8時間58分
費 用; 3,101円
(内訳)バス代200円、京王線330円、駅ソバ570円、昼食263円(パンと紅茶のペットボトル)、JR(勝沼ぶどう郷駅ー八王子)1,110円、八王子ーつつじヶ丘駅330円、バス代200円、
歩 数; 47,600歩、約29.0km

06:35 自宅をバスで出発、未だ薄暗い
空は茜色に染まり始めた。うー寒い。止めようかなぁ、って思案する。
06:45 京王線・つつじヶ丘
07:25 京王線・高尾駅着
07:26 JR高尾駅発、待つ間も無くJR甲府行きの電車に飛び乗り。
08:00

JR大月駅着
寒い。駅の待合室でオーバーズボンとジャケットを着用する。
早速、朝食として駅そば(天玉ソバ)を食う。まぁー美味い!・・・・と言うことにしておこう。
たしか前回ここで、この「天玉ソバ」食べたときは非常に美味かったのだが・・・・

08:17

旧甲州街道
駅から50m程の交差点。歩き始める。レンガ敷き舗装された商店街、松の内で時間が早いため、まだほとんどの店が閉まっている。寒ーい!

 <旧甲州街道(大月駅前の商店街)>
今日が正月と時間が早いために商店街は未だ眠っている。
08:30 大月橋
橋の手前に大きな常夜灯と追分がある。
<大月橋の常夜燈>
08:40
<下花咲の庚申塚と一里塚(右の写真)>
【下花咲の一里塚】
「日本橋から24里(約96km)の地点。もとは道の左・右にあったが、北側の塚は失われ、現在は片方だけが面影をとどめ、大月市指定史跡になっている。かっては塚に榎が植えられていた。塚の左には天保13年(1842)に建てられた芭蕉句碑がある。
庚申塚(天保14年11月)
08:50

星野家本陣跡
上花咲宿と下花咲宿との合わせ宿で月の前半は上の井上家、後半は下の星野家が勤めていた。
国の重要文化財に指定されている。

<星野家本陣跡> <上花咲宿>
09:20

真木橋
風もなくようやく温かくなってきた。この付近には特に見るべきものがない。ひたすら前進のみ。ファイトー!

9:30 源氏橋
笹子川とJRをまたぐ。20号線とは離れる。
                          <丸山の一里塚>
採石現場の中に一里塚が辛うじて残っている。(上の写真・左)
大規模な採石場の中を旧甲州街道は通っている。(上の写真・右:中央の道路)
09:45

権現山・(丸山の一里塚)
採石工場(甲州砕石・株)の中に、どうにか残されている。「邪魔だー、頼むから退いてくれー」って感じ。

10:00 20号線と合流
10:05 JR初狩駅前交差点
菓子パンと紅茶のボトルを買う。
10:18

山賊の碑(小学校の前)
芭蕉の句碑「山賊の頤(おとがい)とづる葎(むぐら)哉」がある。     

 「山賊の おとがい閉ずる むぐらかな

☆あたり一面に雑草の葎(むぐら)がはびこっている甲斐山中で、
  下あご(おとがい)を閉じて無愛想な樵に逢ったさまを読んだ句です。

   <山賊の碑>
小学校の校門にある。
10:34 首塚(「東京から101.7km」)
10:40 船石橋
10:55 白野宿
11:05 光林寺
11:25

稲村神社
気温7℃、温かくて、ようやく身体が快適になった。ファイトー!

<稲村神社>
11:40 笹一酒蔵元工場
試飲と工場見学のバスが何台も停まっている
11:45 JR笹子駅
11:58 黒野田宿
12:00

普明禅院
一里塚跡、黒野田

12:25

笹子峠入口、いよいよ笹子へ入る。
国道20号線と分かれる。

ここから笹子トンネル入口まで400m
冬季は通行止めになっている
13:05 明治天皇休憩所
13:10

矢立杉
樹高26・5m、幹周り9m。県の天然記念物。名の由来は兵士が戦いに向かうとき、この木に矢を射立てて戦勝を祈願したからといわれる。上部は既に折れてなくなり、内部が空洞となっているため、根元の空洞から空を見上げることができる。
巨大な杉の老木。こんなに大きな杉の木を初めて見た。

<矢立の杉>
でかい!人間で言えば超後期高齢者
かなり痛々しい。
<笹子トンネル>
寒い。道路脇の小さな湧き水は氷曝になっている。
13:35 街灯も無い、真っ暗なトンネルを一人で歩く。寒いそして寂しい、ファイトーッ!

【笹子トンネル】
「昭和13年(1938)3月に完成。昭和33年に「新笹子トンネル」が出来るまで、甲州と東京を結ぶ幹線道路として重要な役割をはたしていた。抗門の左右にある洋風建築的な2本並びの柱形装飾が特徴的で平成11年(1999)
に国の登録有形文化財に指定された。

13:40 トンネルを抜ける。大月市から甲州市に入る。
ここから甲府盆地が時々俯瞰できる。
14:05 馬頭観世音菩薩
<この付近、静かな旧甲州街道歩きが楽しめる>
14:10 自害沢天明水
14:20 桃の木茶屋跡
14:50

津島大明神
ようやく人里に下りてきた。この付近で初めて人と出会う。直ぐ下を流れる沢の水は凍りついている。

14:52 芭蕉の碑
14:55 大和村脇本陣跡
14:57 駒飼本陣跡
           <駒飼本陣跡>
15:15 

大和橋西詰交差点、国道20号線と合流
武田家終焉の地

15:20

金岡自画地蔵尊
鶴瀬宿

15:40 古跡鞍懸
15:46 芭蕉の碑(トンネルの巻き道)
          <芭蕉の碑>           <吊橋>
 通行禁止になっている様子だが、現在も村人はこの橋を通行している、らしい。夜間は相当にヤバイな。
16:00

柏尾の古戦場
甲府盆地その向こうには南アルプスが一望できる。寒くなってきた。

<近藤勇の像>
随分とイメージが違う
<柏尾の古戦場>
至って平和な風景が広がっている
【 柏尾の古戦場】
「明治元年(1868)3月6日、近藤勇らの新撰組を中心とする甲陽鎮撫隊と、板垣退助率いる西軍との間で戦闘が行われた場所。柏尾橋を挟んで両軍が大砲を撃ち合い、近藤勇は江戸へ退却した」
16:10 大善寺
創建は養老2年(718)とかなり古い。
国宝や重要文化財などがこの寺に保管されている、らしい。拝観する時間が無い。
<大善寺>
たいそう立派のお寺、入場料が必要
境内に入らないで外から写真だけを写させて貰う
16:20 国見坂
16:30 上行寺
16:30

上町交差点
今日の終点。すっかり太陽は沈んだ。寒い。
勝沼宿・脇本陣跡。
ここから宿を探しに「JR勝沼ぶどう郷駅」に向かう。駅までは2km以上の上り坂が続く。

<勝沼宿・脇本陣跡>
17:15 JR勝沼ぶどう郷駅
泊まる所が見つからない。
すっかり暗くなり、疲れと寒さ、ここ勝沼での宿泊場所が見つからない。仕方なしに今日は計画を変更して自宅へ帰ることにする。
17:22

JR勝沼ぶどう郷駅発
列車の振動が疲れた身体に実に心地よい。

20:00  自宅着
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